高齢になると日常生活が不便になり、その手助けが必要になります。面倒な買い物をしてあげる、掃除をしてあげるなど簡単な手伝いから始まることが多いと思います。
病気やケガをきっかけに生活の介助だけでなく身体介助が突然必要になることもあります。 久しぶりに実家に帰ったときに「老けたな」と感じることはありませんか? 一緒に暮らしていて「あれ?」と感じる行動はありませんか?
介護が始まるきっかけ
病気やケガで入院や治療が始まったとき
- 病気で入院した
- 打撲や骨折で歩行や家事が難しくなった
これは突然起こります。入院したときはその間に介護の準備を始めておきましょう。
基本的な動作や生活に支障が出てきたとき
これは少しずつ進みます。
一つ一つは小さなことですが、数多くなると一人で生活するのが難しくなります。以前の様子と比べて変化が増えてきたら誰かの助けが必要かもしれません。そろそろ介護を考えてみましょう。
頭や心の変化
- きょうは何月何日?何曜日?
- 忘れ物や探し物をよくしている
- 同じことを何度も尋ねる
- 病院の診察日がわからない
- 薬の飲み忘れや飲み過ぎが増えた
- 趣味をやらなくなり、興味が薄れてきた
- テレビを見なくなった、ついていても眺めているだけ
- 新聞や本を読まなくなった
- メモを書くとひらがなが多くなり、読みにくい字になった
- 他人と話すのが面倒そうだ
- 笑うことが減り、表情が乏しくなった
身体や行動の変化
- 急に痩せたようだ
- 姿勢が悪くなった
- 食べる量が減ったり食欲がない日が増えている
- 食べ物の嗜好が変わった。甘いものをよく食べるようになった
- 歩くのが遅くなった
- 動きがゆっくりになり、少し動いただけで疲れている
- 外出が減った
- 2階の居室を使わなくなった
- お風呂が面倒で入りたがらない
- 家の中でつまづいたり転んだりすることが増えた
- 缶やペットボトルがうまく開けられなくなった
- タオルや布巾をうまく絞れなくなった
- 物をよく落としている。箸や茶碗を落とすことがある
- 食事中によくむせるようになった
- よく咳をしている。痰がからむことが増えた
生活の様子の変化
- 障子やふすまが破れたまま放置されている
- 以前より部屋が散らかっている
- しばらく掃除していないようだ
- 料理をせずに買ったものばかりで済ませている
- 夏も冬も同じ服を着ている。寒いときは手近の服を重ねて済ませている
小さな変化を見逃さずに早めに心構えや準備をしておけば、いざという時にスムーズに介護が始められます。