「認知症は今を生きている」
ホームで暮らし始めて3カ月の母を見ながら感じたことです。
家に居たときよりも穏やかでにこやかに過ごす母。周りの方に優しくしてもらい、母自身も優しい気持ちで日々を送っています。
母の認知症は短期記憶が難しいタイプ。今話したことも、さっき起こったことも忘れてしまいます。私が会いに行ったことも忘れちゃうかもしれません。
時間の感覚が無いので、朝と夕を間違えることもあるし、今が何月なのか、季節すらわからなくなります。桜が咲いていることはわかっても、だから春、というようには繋がりません。
うらやましい。
見習いたい。
そんな風に思えたので書き留めておこうと思いました。
過去を憂いて落ち込むこともなく、未来を心配して不安になることもない。
今を、まさに今この時を楽しみ味わっている。
悟りを開いたかのように見えてきました。
私はといういと、
あの時こうしてあげればよかったとか
もっとこうすればよかったとか
これからどうなるんだろうとか
私に万一のことがあったら・・とか
色んな思いに縛られていて今目の前のハッピーを十分に味わえていない気がしてきました。
だから認知症になりたいと言っているのではありません。
認知症の母は「可哀想」ではないのだ、ということです。
母の老人ホームをこんな感じで決めました
母の入居先を決める時、我が家の場合は「費用」が一番のポイントでした。
在宅介護期間、私のお給料で暮らし始め、私が介護離職してからは母の年金と二人の預貯金を切り崩して生活していました。母が施設に入居すればその費用全部と私の生活費が必要になるので、どう考えても出費は大きくなってしまう。ホームの入居分は母の年金で済めばいいなーと考えました。
介護が始まる。それならやっぱり同居?
友達によく聞かれるんです、「そろそろ親と同居したほうがいいかしら」って。
私の返事は「慌てて同居しないほうがいい!」です。
親御さんと同居している家族は、いずれ自然に在宅介護が始まると思います。別居している家族は同じ状況を迎えた時に悩むかもしれませんね、同居したほうがいいかしらって。介護って同居しないとだめなのでしょうか。
「フレンチトーストは高齢者にこそお勧めのメニューです♪」
10年ほど前からパンケーキがブームになり、それが落ち着いてきたころから人気沸騰のフレンチトースト。今どきのお洒落なカフェではフルーツやアイスクリームをトッピングした豪華なフレンチトーストが頂けます。
そんな現在大人気のメニューですが、シンプルなフレンチトーストは昔から家庭で作られてきました。多くのご高齢の方もご存知ではないでしょうか。
「親が倒れた!誰に連絡する?」
病気やケガで救急車を呼ぶこともあれば入院することもあります。それは突然のことです。
アナタがお父さん(お母さん)のその場面に立ち会ったと想像してください。
親御さんの保険証の保管場所をご存知ですか?とりあえずの現金はありますか?入院準備はしてありますか?かかりつけの先生に連絡出来ましたか?
「このマグカップのどこがスゴイかわかります??」
私が介護のホームページを作ってみようと思った直接のきっかけは、母の介護を始めた時に困ったことが多かったからです。どんなホームページを作るかを考えるうちに「これを伝えたい!」と思ったのがこのマグカップです。
「食べられないものを食べてしまう?」
認知症の方へのごはん、何に気を付けたらいいでしょうか。
それは「食べられないものを入れないこと」です。
認知症といっても症状は様々です。初めの頃は魚の骨を口の中で分けて出すことも出来ますし、お弁当のバラン(仕切りに使われるビニール製の草)が食べられないものだとわかっています。進行とともにそういうことが分からなくなるのが認知症です。
「100均のホワイトボードが意外と便利です」
母と私の生活で便利だったのが、100均ショップで買った小さなホワイトボードです。
テーブルの上に置いてあっても邪魔じゃない大きさで、今日の予定などをチョコっと書くのに助かりました。
母は認知症なのですぐに忘れてしまいます。「買い物に行ってきます。夕方4時に帰ります」とか「お昼ご飯は食べましたよ。3時になったらオヤツにしましょう」とか、一つ前の行動や次の行動を書いておきました。母はそれを見れば理解すると同時に安心しますし、私は何度も同じことを言わずに済みます。